保管契約書をすぐ使える形式で作成するための実用モデル
この保管契約書モデルは、荷主と保管事業者の間で締結する保管サービスの条件を整理するための書式です。保管物の内容、保管場所、期間、保管料、入出庫手続、損害賠償、返還方法などを記載でき、取引上の認識違いや紛争の予防に役立ちます。個別の貨物や事業内容に応じて必要事項を記入して利用してください。
保管契約書は、物品を預ける者と、物品を保管する事業者との間の権利義務を明確にする重要な書面です。保管対象、保管期間、料金および責任範囲を具体的に定めることで、入出庫や返還時のトラブルを抑えられます。とくに商品の価値、温度管理の必要性、危険物の有無などは、契約前に正確に共有することが大切です。本モデルは、商取引における基本的な保管条件を記載するためのひな形です。
保管契約書の目的と利用場面
保管契約書は、荷主が物品を保管事業者へ引き渡し、保管事業者がこれを善良な管理者の注意をもって保管し、定められた時期または請求に応じて返還する条件を取り決める書類です。製品在庫、原材料、展示品、業務用備品などの一時保管または継続保管で利用されます。
契約書を作成すると、口頭の合意だけでは曖昧になりやすい保管範囲、料金計算、事故発生時の連絡方法および責任分担を証拠として残せます。
寄託との関係
日本法上、物品を預かり保管する法律関係は寄託に該当する場合があります。ただし、倉庫業者による営業上の保管、荷役や配送を伴うサービスなどでは、関係法令や個別約款も確認する必要があります。
契約書に記載すべき主要事項
保管物を特定できる情報と、保管事業者が提供する業務の範囲を具体的に記載します。物品の品名だけでなく、数量、荷姿、品質、評価額および特別な取扱条件を別紙の明細書にまとめる方法も有効です。
| 記載項目 | 役割 | よくある誤り |
|---|---|---|
| 保管物の明細 | 品名、数量、荷姿、識別番号を特定する | 品名のみで数量や状態を記載しない |
| 保管期間 | 開始日、終了日、更新方法を定める | 終了後の取扱いを定めない |
| 保管料 | 料金、計算単位、支払期日を明確にする | 入出庫料や作業料を含むか不明確 |
| 責任範囲 | 滅失・毀損時の連絡と賠償条件を決める | 評価額や免責条件を確認しない |
| 返還手続 | 返還請求者、通知期限、引渡場所を定める | 受領権限者の確認方法がない |
保管条件を具体化するポイント
保管場所の所在地、保管方法、温湿度管理、防犯措置および入出庫可能時間を明記すると、サービス水準に関する認識のずれを防げます。危険物、冷蔵・冷凍品、壊れやすい物品は、法令上の規制や個別の管理基準もあわせて確認してください。
物品の状態と受領確認
預入時には、数量、外装の破損、付属品の有無などを確認し、受領書または入庫記録を残すことが望まれます。写真、検品記録、ロット番号なども、後日の確認に役立ちます。
- 保管物の品名、数量、荷姿および識別番号
- 保管開始日、終了日および自動更新の有無
- 保管料、作業料、消費税および支払条件
- 温度、湿度、防犯その他の特別保管条件
- 事故時の通知先、損害評価および保険の取扱い
編集できるテンプレート
文書テンプレート
保管契約書
本契約は、以下の当事者間において、保管物の保管に関する条件を定めるため締結する。
締結場所:____________________
締結日:________年____月____日
荷主(甲)
住所:____________________
名称/氏名:____________________
代表者:____________________
保管事業者(乙)
住所:____________________
名称/氏名:____________________
代表者:____________________
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保管物の品名・明細 | ____________________ |
| 数量・荷姿・識別番号 | ____________________ |
| 保管場所 | ____________________ |
| 保管期間 | ________年____月____日から________年____月____日まで |
| 保管料 | 金____________________円(消費税:____________________) |
| 支払期日・支払方法 | ____________________ |
| 評価額・保険の取扱い | ____________________ |
| 特別保管条件 | ____________________ |
- 乙は、甲から引き渡された保管物を、善良な管理者の注意をもって保管する。
- 甲は、保管物の品名、数量、性質、取扱上の注意事項その他保管に必要な情報を、乙に正確に通知する。
- 乙は、甲の事前承諾なく、保管物を本契約の目的以外に使用し、または第三者に譲渡してはならない。
- 保管料ならびに入庫、出庫、荷役その他の費用は、前記の条件に従い甲が乙に支払う。
- 保管物の滅失、毀損、盗難その他の事故が発生し、またはそのおそれがあるときは、乙は速やかに甲へ通知する。
- 甲は、保管期間満了または本契約終了時に、乙の定める手続に従って保管物を引き取る。
- 本契約に定めのない事項または本契約に関する疑義は、甲乙が誠実に協議して解決する。
- 本契約に関する紛争については、____________________地方裁判所または____________________簡易裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
本契約締結の証として、本書を2通作成し、甲乙各1通を保有する。
甲(荷主)
住所:____________________
名称/氏名:____________________ 印
乙(保管事業者)
住所:____________________
名称/氏名:____________________ 印
この場で文面を編集できます。変更はブラウザーに保存され、印刷や Word・PDF への書き出しができます。
料金・費用・支払条件
保管料は、坪数、パレット数、容積、重量、日数または月額など、実際の料金体系に沿って定めます。保管料以外に、入庫料、出庫料、荷役料、梱包料、検品料、緊急対応費などが発生する場合は、それぞれの単価と請求条件を明示しましょう。
支払遅延が生じた場合の遅延損害金、費用の精算時期、料金改定の通知方法も定めておくと、継続取引における管理が円滑になります。
保管物の評価額と保険加入の有無は、事故が起きてからではなく、契約締結前に必ず書面で確認してください。
返還・解除・損害発生時の対応
返還請求の方法、事前通知の期限、引渡場所、運送の手配者および費用負担を明確にします。保管期間満了後に荷主が物品を引き取らない場合の催告、延長保管料、処分手続についても、適用法令に配慮して定めることが重要です。
滅失、毀損、盗難、品質変化その他の事故が判明した場合には、保管事業者が速やかに荷主へ通知し、現状保存、原因調査および必要な保険手続に協力する流れを規定します。
- 保管物の明細書と現物の状態を確認します。
- 保管期間、場所および必要な管理条件を合意します。
- 料金、追加費用、支払期日および責任範囲を記入します。
- 双方が内容を確認し、署名または記名押印して保管します。
よくある質問
保管物の価格は必ず記載すべきですか?
必須とは限りませんが、損害賠償や保険の検討に影響するため、評価額または評価方法を記載することが望ましいです。
期間を定めずに契約できますか?
可能な場合でも、解約の申入れ期限、返還請求の方法、料金の計算単位を明確にしておく必要があります。
保管事業者の約款も確認すべきですか?
はい。個別契約書と約款の内容が異なる場合の優先関係、免責条項、料金規定および事故対応を確認してください。