雇用期間付き試用契約書をすぐ使える形で作成するモデル
この雇用期間付き試用契約書モデルは、一定期間の試用を目的として労働者を雇用する際に、当事者間で確認すべき契約条件を整理するための書式です。業務内容、契約期間、就業場所、勤務時間、賃金、社会保険、契約更新や本採用に関する取扱いを明確に記載し、認識の相違や後日の紛争を防ぐために利用できます。実際の作成時には、適用される労働関係法令、就業規則および個別の雇用条件に合わせて内容を確認してください。
雇用期間を定めて試用を行う場合には、契約の目的と労働条件を文書で明確にすることが重要です。このモデルは、採用後の試用期間を含む有期雇用契約において、基本的な合意事項を整理するためのものです。契約期間、賃金、業務内容および更新・本採用の取扱いを具体的に定めることで、雇用主と労働者双方の認識をそろえやすくなります。作成前に、就業規則と地域で適用される法令との整合性を確認しましょう。
雇用期間付き試用契約書とは
雇用期間付き試用契約書は、一定の期間を定めて労働者を雇用し、その期間中に適性、勤務状況、業務遂行能力などを確認するための契約書です。有期労働契約である以上、単に「試用」と記載するだけでなく、期間満了時の取扱いや更新判断の基準を適切に示す必要があります。
試用期間を設ける場合でも、労働者には賃金、安全配慮、労働時間管理などの労働関係上の保護が及びます。口頭だけの合意ではなく、書面または電子的方法により労働条件を明示することが望まれます。
記載すべき主な項目
契約書では、当事者を特定したうえで、業務、就業場所、契約期間、賃金および勤務条件を具体化します。特に、試用目的であることと、有期契約としての期間満了・更新の扱いを混同しないように記載してください。
| 項目 | 記載内容 | よくある不備 |
|---|---|---|
| 契約期間 | 開始日と終了日を明記する | 終了日が不明確である |
| 業務内容 | 担当職務と必要に応じた変更範囲を記載する | 「会社が指示する業務」のみで具体性がない |
| 賃金 | 基本給、手当、支払日、計算方法を定める | 残業代や控除の扱いが不明である |
| 更新・本採用 | 更新の有無と判断基準を示す | 当然に本採用されるとの誤解を招く |
| 就業時間 | 始終業時刻、休憩、休日を記載する | 就業規則への参照だけで個別条件がない |
契約期間の定め方
契約期間は、暦日で開始日および終了日を記載する方法が明確です。期間満了後に雇用を継続する可能性がある場合は、更新する場合があるのか、更新しないのか、またその判断に用いる事情を示します。
労働条件の明示
労働条件には、賃金、労働時間、休日、就業場所、従事する業務、退職に関する事項などが含まれます。労働条件通知書を別途交付する場合でも、契約書との内容に矛盾が生じないよう確認してください。
編集できるテンプレート
文書テンプレート
雇用期間付き試用契約書
株式会社・事業者名 ____________________(以下「甲」という。)と、氏名 ____________________(以下「乙」という。)は、乙の雇用に関し、以下のとおり契約を締結する。
作成場所:____________________
作成日:_______年____月____日
甲 所在地:____________________
甲 名称:____________________
甲 代表者:____________________
乙 住所:____________________
乙 氏名:____________________
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 契約期間 | _______年____月____日から_______年____月____日まで |
| 試用目的 | 業務適性、勤務状況および職務遂行能力の確認 |
| 就業場所 | ____________________ |
| 従事する業務 | ____________________ |
| 始業・終業時刻 | 始業 ____時____分 / 終業 ____時____分 |
| 休憩・休日 | 休憩 ______分 / 休日 ____________________ |
| 賃金 | 基本給 月額・時給 金____________________円 |
| 賃金支払日 | 毎月____日締め、翌月____日払い |
| 契約更新 | 有・無 / 判断基準:____________________ |
- 甲は乙を、前表記載の契約期間および条件により雇用し、乙は誠実に職務を遂行する。
- 乙の労働時間、休憩、休日、時間外労働および休暇は、法令ならびに甲の就業規則の定めによる。
- 甲は乙に対し、前表記載の賃金を支払う。時間外、休日または深夜の労働に対する割増賃金は、法令および甲の規程に従う。
- 乙は、業務上知り得た甲または取引先等の秘密情報を、在職中および退職後に不正に開示または利用してはならない。
- 本契約の更新の有無は、契約期間満了時の業務量、乙の勤務成績・態度・能力、健康状態、甲の経営状況その他の事情を考慮して甲が判断する。
- 本契約に定めのない事項は、法令、甲の就業規則および当事者間の協議により定める。
本契約締結の証として、本書を2通作成し、甲乙が署名または記名押印のうえ、各1通を保有する。
甲(雇用主)
所在地:____________________
名称:____________________
代表者:____________________ 印
乙(労働者)
住所:____________________
氏名:____________________ 印
この場で文面を編集できます。変更はブラウザーに保存され、印刷や Word・PDF への書き出しができます。
作成時に確認する事項
雇用主は、試用という名称だけを理由に、通常の雇用関係と異なる不適切な取扱いをしてはなりません。契約終了や更新拒否の取扱いは、契約内容、就業規則、評価記録および法令を踏まえて慎重に判断する必要があります。
- 当事者の氏名・名称および住所が正確であること
- 契約期間の開始日と終了日が一致していること
- 賃金額、締日および支払日が明確であること
- 勤務場所と業務内容が実態に合っていること
- 更新、本採用または契約終了の基準が記載されていること
実務上は、面談記録、勤怠状況および業務評価を試用期間中から適切に保存し、契約終了または更新の判断根拠を説明できる状態にしておくことが有用です。
利用の手順
モデルはそのまま使用せず、採用形態と職場の実情に応じて空欄を補い、必要な条項を調整します。就業規則、賃金規程および労働条件通知書と照合した後、双方が内容を確認して署名または記名押印します。
- 採用する職種、契約期間および試用の目的を決めます。
- 賃金、勤務時間、休日その他の労働条件を入力します。
- 契約更新・本採用の条件を就業規則と照合します。
- 当事者が内容を確認し、各自で署名または記名押印します。
更新・本採用に関する留意点
有期契約の満了と、本採用への移行は別の問題として整理することが大切です。契約期間満了時に雇用を終了する予定であれば、その旨と更新の可能性を明確にし、継続雇用を予定する場合には新たな契約条件を示します。
評価基準には、勤怠、業務能力、協調性、健康状態、事業運営上の必要性などが考えられますが、差別的または恣意的な基準にならないよう注意が必要です。個別事案によっては、労働契約法その他の規定が影響するため、判断に迷う場合は専門家へ相談してください。
よくある質問
試用期間中でも雇用契約書は必要ですか?
必要です。試用期間中であっても雇用関係が成立するため、労働条件を明示し、当事者間の合意内容を文書化することが重要です。
試用期間の終了時に必ず本採用しなければなりませんか?
契約内容や雇用形態によります。有期契約として期間満了を定める場合は、更新の有無や判断基準を契約書に明記し、個別事情と法令を踏まえて対応してください。
契約書と就業規則の内容が異なる場合はどうなりますか?
一律には判断できませんが、労働者に不利な条件変更や法令・就業規則との抵触が問題になることがあります。署名前に内容を照合し、必要に応じて専門家に確認しましょう。