不動産管理契約書の作成に使える記入式モデル(すぐに利用可能)
この不動産管理契約書のモデルは、賃貸用不動産の所有者と管理受託者の間で、管理業務の範囲、管理報酬、契約期間、修繕対応、賃料の送金、報告義務および契約終了時の取扱いを整理するための記入式書式です。物件の状況や適用法令に合わせて必要事項を補い、署名前に内容を十分確認してください。
不動産管理契約書は、物件所有者が管理会社または管理受託者に賃貸不動産の運営・管理を委託する際の条件を定める文書です。管理対象物件、受託業務、報酬、費用負担および報告方法を明確にすることで、当事者間の認識違いを抑えられます。賃料の集金、入居者対応、修繕手配など、実際に誰が何を担うかを具体的に記載することが重要です。本モデルは一般的な記載例であり、利用する国・地域の法令や個別事情に応じて調整してください。
不動産管理契約書の目的
この契約は、所有者が行うべき物件管理の全部または一部を、専門的な知識を有する受託者へ委託するためのものです。委託内容を文書化しておくと、権限の範囲、責任の所在、支払いの条件を確認しやすくなります。
特に賃貸物件では、入居者からの連絡、賃料の受領、設備不具合への一次対応などが日常的に発生します。管理業務の範囲を曖昧にすると、追加費用や緊急対応の判断をめぐる問題につながるおそれがあります。
契約書に記載する主要項目
当事者の氏名・住所・連絡先に加え、物件を特定できる所在地、建物名、部屋番号、登記情報などを正確に記載します。複数の物件を管理対象とする場合は、別紙一覧を添付する方法も有効です。
管理業務の範囲
募集・契約手続、賃料集金、入居者対応、巡回、清掃、修繕手配、苦情対応、退去精算などから、委託する業務を具体的に選定します。受託者に契約締結や費用支出の代理権を与える場合は、その上限額と事前承諾の要否も定めましょう。
| 記載項目 | 役割 | よくある不備 |
|---|---|---|
| 管理対象物件 | 委託の対象となる不動産を特定する | 部屋番号や所在地の記載漏れ |
| 管理業務 | 受託者が実施する作業を明確にする | 修繕・苦情対応の範囲が曖昧 |
| 管理報酬 | 報酬額、算定基準、支払時期を定める | 税金や振込手数料の負担が不明 |
| 修繕費の承認額 | 事前承諾なしで対応できる金額を決める | 緊急時の扱いを定めていない |
| 契約期間・解約 | 契約の開始、終了、解除条件を示す | 解約予告期間が未記載 |
費用と報酬を定める際の注意点
管理報酬は、月額固定、賃料に対する割合、または業務ごとの個別料金などの方法で設定できます。報酬の消費税相当額、送金手数料、広告費、原状回復費用などについても、誰が負担するかを分けて記載してください。
修繕・緊急対応の基準
漏水、設備故障、防犯上の不具合など、緊急性の高い事案では迅速な対応が必要になることがあります。所有者への連絡が困難な場合に受託者が支出できる上限額、連絡方法、事後報告の期限を事前に取り決めると実務上有用です。
- 月額管理報酬の金額または計算方法
- 賃料・共益費の受領および送金日
- 修繕費、広告費、訴訟費用等の負担者
- 緊急修繕で事前承諾を要しない金額上限
- 未収賃料が発生した場合の督促対応範囲
編集できるテンプレート
文書テンプレート
不動産管理契約書
本契約は、下記の当事者間において、管理対象不動産に関する管理業務の委託について締結する。
契約締結日:________年____月____日
締結場所:____________________
委託者(所有者)
住所:____________________
氏名/名称:____________________
代表者(法人の場合):____________________
連絡先:____________________
受託者(管理者)
住所:____________________
氏名/名称:____________________
代表者(法人の場合):____________________
連絡先:____________________
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 管理対象不動産 | 所在地:____________________ 建物名・部屋番号:____________________ |
| 管理委託業務 | ____________________ |
| 契約期間 | ________年____月____日から________年____月____日まで |
| 管理報酬 | 月額/賃料の______%/その他:____________________ |
| 報酬支払日・方法 | ____________________ |
| 修繕等の支出上限額 | 金____________________円 |
| 賃料送金日・送金先 | ____________________ |
| 報告頻度・方法 | ____________________ |
- 委託者は、受託者に対し、前表に記載する管理対象不動産に関する管理業務を委託し、受託者はこれを受託する。
- 受託者は、善良な管理者の注意をもって委託業務を遂行し、委託者に対して管理状況および収支状況を前表に定める方法で報告する。
- 受託者は、修繕その他の費用を要する措置について、緊急の場合を除き、委託者の事前承諾を得るものとする。ただし、前表の支出上限額の範囲では、緊急対応として受託者が実施できるものとする。
- 委託者は、受託者に対し、前表に定める管理報酬および委託業務に必要な実費を支払う。
- 受託者が受領した賃料、共益費その他の金銭は、前表に定める条件に従い、委託者へ送金する。
- 本契約を中途解約する場合、解約を希望する当事者は、相手方に対し______日前までに書面で通知するものとする。
- 本契約終了時、受託者は、管理に関して保管する鍵、書類、帳簿、預り金およびその他の引継ぎ対象を、委託者または委託者が指定する者へ速やかに引き渡すものとする。
- 本契約に定めのない事項または本契約の解釈に疑義が生じた場合、委託者および受託者は誠実に協議して解決するものとする。
本契約の成立を証するため、本書を2通作成し、委託者および受託者が署名または記名押印のうえ、各1通を保有する。
委託者(所有者)署名:____________________
受託者(管理者)署名:____________________
契約締結日:________年____月____日
この場で文面を編集できます。変更はブラウザーに保存され、印刷や Word・PDF への書き出しができます。
契約締結前の確認手順
契約書の内容だけでなく、管理会社の資格、実績、連絡体制および再委託の有無も確認しましょう。賃貸借契約の内容や建物設備の状況を受託者と共有しておくと、管理開始後の引継ぎが円滑になります。
- 管理対象物件と所有権・利用状況を確認する。
- 委託する業務と所有者が行う業務を分ける。
- 報酬、実費、修繕承認額および送金条件を合意する。
- 契約書・別紙・添付資料を確認し、署名または記名押印する。
管理範囲と費用負担は、口頭合意に留めず、具体的な金額・期限・連絡方法を契約書または別紙に記載することをおすすめします。
契約期間、報告および終了時の取扱い
契約期間は開始日と終了日を定め、期間満了時の更新方法を明記します。途中解約を認める場合は、予告期間、違約金の有無、解約通知の方法を定めるとよいでしょう。
管理受託者には、賃料収支、未収金、修繕実施状況、苦情対応などを定期的に報告する義務を課すことが一般的です。契約終了時には、鍵、帳簿、入居者情報、預り金および未処理案件の引継ぎ方法も確認してください。
よくある質問
管理報酬はどのように決めますか?
管理対象の種類、戸数、業務範囲、地域の取引慣行などを踏まえて当事者間で決定します。月額固定額か賃料に対する割合かを明示し、税込・税抜の別と支払日も記載します。
管理会社は修繕を自由に発注できますか?
契約で代理権や支出権限を与えた範囲内で対応できます。通常は所有者の事前承諾を原則とし、緊急時のみ上限額を設けて受託者の判断を認める形が取られます。
途中で管理契約を終了できますか?
契約書に中途解約条項があれば、その予告期間や手続に従って終了できます。解除事由、未精算金、鍵や書類の返還などについても併せて確認してください。