債務再交渉契約書のすぐに使える実用テンプレート
債務再交渉契約書は、債権者と債務者が既存の債務について、返済期限、分割回数、利息、遅延損害金その他の条件を見直す際に用いる書面です。本モデルは、合意内容を整理し、当事者間の認識違いや将来の紛争を防ぐための基本項目を盛り込んだ実用的なひな形です。
債務再交渉契約書は、すでに発生している債務の返済条件を、債権者と債務者の合意により変更・整理するための書面です。資金繰りの悪化、支払遅延、事業環境の変化などが生じた場合に、返済額、期日、利息、分割方法を明確にできます。口頭だけの合意では内容の認識に相違が生じやすいため、重要事項は契約書に記載することが大切です。このモデルは、一般的な商取引における再交渉の合意内容を文書化する際の基礎として利用できます。
債務再交渉契約書とは
本契約書は、既存の金銭債務について、元の契約内容の全部または一部を変更する合意を記録するものです。変更対象となる債務を特定したうえで、残元本、利息、返済期限、分割支払額、支払方法などを定めます。
債務の免除、利率の変更、期限の猶予、返済方法の変更など、実際の合意に応じて条項を調整してください。元の契約との関係を明確にし、変更されない事項についても整理しておくことが重要です。
利用される主な場面
取引先への買掛金、貸付金、立替金、未払代金などについて、当初の期限どおりの履行が難しくなった場合に利用されます。事業者間だけでなく、個人間の貸借関係でも、合意した返済計画を明確にするために役立ちます。
記載すべき基本項目
当事者の氏名または商号、住所、対象となる原契約、債務残高、変更後の返済条件を正確に記載します。複数の請求書や契約がある場合は、別紙の一覧を添付して対象債務を特定する方法もあります。
| 記載項目 | 目的 | よくある不備 |
|---|---|---|
| 原契約・発生日 | 変更対象の債務を特定する | 契約日や取引内容が曖昧である |
| 確定債務額 | 再交渉時点の残高を明確にする | 元本、利息、遅延損害金を混同する |
| 返済期日・分割額 | 支払計画を具体化する | 各回の期日や最終期限を記載しない |
| 利息・遅延損害金 | 支払遅延時の取扱いを定める | 利率や起算日が不明確である |
| 期限の利益喪失 | 不履行時の対応を決める | どの違反で一括請求できるか不明である |
債務額の確認方法
債務額は、原則として再交渉の合意日現在の元本、未払利息、遅延損害金、費用を区分して確認します。債務者に残高を認めてもらう文言を置くことで、後日の金額に関する争いを抑えやすくなります。
返済条件を設計する際のポイント
返済計画は、債務者が現実に履行できる資金計画を前提に設計します。過大な月額や短すぎる返済期間を設定すると、再び不履行となるおそれがあるため、収支や将来の入金予定を踏まえた検討が必要です。
- 返済開始日と各回の支払日を特定する
- 各回の返済額と最終回の調整額を明記する
- 振込先口座と振込手数料の負担者を定める
- 利息および遅延損害金の計算方法を確認する
- 一部繰上返済を認めるかどうかを決める
期限の猶予を与える場合でも、支払の遅れが一定期間を超えたときの取扱いを定めておくと、債権管理がしやすくなります。必要に応じて、担保、保証人、報告義務などについても別途合意してください。
編集できるテンプレート
文書テンプレート
債務再交渉契約書
____________________(以下「甲」という。)と、____________________(以下「乙」という。)は、甲乙間の既存債務について、以下のとおり債務再交渉契約(以下「本契約」という。)を締結する。
締結場所:____________________
締結日:________年____月____日
甲(債権者)
住所:____________________
氏名・商号:____________________
代表者名(法人の場合):____________________
乙(債務者)
住所:____________________
氏名・商号:____________________
代表者名(法人の場合):____________________
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原契約または取引の内容 | ____________________ |
| 原契約日・債務発生日 | ________年____月____日 |
| 対象債務の残元本 | 金____________________円 |
| 未払利息・遅延損害金等 | 金____________________円 |
| 再交渉後の確定債務額 | 金____________________円 |
| 返済開始日 | ________年____月____日 |
| 返済期限 | ________年____月____日 |
| 返済方法 | 毎月____日限り金____________________円を振込送金により支払う。 |
| 振込先 | 金融機関名:____________________ 支店名:____________________ 口座番号:____________________ |
| 利息・遅延損害金 | 年____%/その他:____________________ |
- 乙は、甲に対し、上表記載の再交渉後の確定債務額を負担していることを確認し、同表記載の条件に従って支払う。
- 乙は、各回の返済金を、甲が指定する口座へ振込送金の方法により支払う。振込手数料は乙の負担とする。
- 乙が返済金の支払を一回でも怠り、甲から相当期間を定めて催告を受けても履行しないときは、乙は期限の利益を失い、甲に対して残額およびこれに対する遅延損害金を直ちに支払う。
- 本契約に定めのない事項および本契約の解釈に疑義が生じた事項については、甲乙誠実に協議して解決する。
- 本契約は、原契約のうち本契約により明示的に変更された事項に限り変更するものとし、その他の事項は従前どおり有効に存続する。
- 本契約に関して紛争が生じた場合、____________________地方裁判所または____________________簡易裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
本契約締結の証として、本書____通を作成し、甲乙が署名または記名押印のうえ、各自____通を保有する。
甲(債権者)
住所:____________________
氏名・商号:____________________ 印
乙(債務者)
住所:____________________
氏名・商号:____________________ 印
この場で文面を編集できます。変更はブラウザーに保存され、印刷や Word・PDF への書き出しができます。
作成から締結までの流れ
契約書は、対象債務と残高を双方で確認した後に作成します。合意内容を事前に書面や電子メールで整理し、最終版では当事者が同一の内容を確認できるようにしてください。
- 原契約、請求書、入出金記録を確認して対象債務を特定する。
- 残高、利息、返済可能額を確認し、返済案を協議する。
- 合意した条件を契約書に記載し、変更しない原契約事項を整理する。
- 当事者が内容を確認したうえで署名または記名押印し、各自で原本を保管する。
返済計画は、希望的な見通しではなく、実際の資金繰りに基づいて設定し、支払日・金額・振込先を具体的に記載してください。
不履行時の条項と証拠保全
分割返済中に支払が滞った場合に備え、期限の利益を失わせる条件、一括請求の範囲、遅延損害金の取扱いを明確にします。ただし、条項の内容や利率には法令上の制約があり得るため、取引の性質に応じた確認が必要です。
締結済みの契約書、原契約、請求書、送金記録、交渉経過の連絡記録は、紛争時の重要な資料となります。署名または記名押印後は、改変防止に配慮して原本や電子データを適切に保管しましょう。
よくある質問
原契約を作り直す必要はありますか?
変更する事項が限定されている場合は、原契約を特定したうえで変更契約または再交渉契約を作成する方法が一般的です。ただし、契約関係全体を大きく見直す場合は、新たな契約書として整理することもあります。
分割返済にすると債務の承認になりますか?
契約書に残高の確認や債務の承認に関する文言を置く場合、債務者がその内容を認めたことを示す資料となり得ます。法的な効果は具体的な記載や事情によって異なるため、重要な案件では専門家に確認してください。
電子契約で締結できますか?
当事者が合意し、適切な本人確認や記録保存の方法を確保できる場合には、電子的な方法で締結できることがあります。ただし、取引内容、社内規程、証拠保全の要件を事前に確認することが望まれます。